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8月15日 全国戦没者追悼式における「天皇陛下のお言葉」

 

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〇宮内庁🔗全国戦没者追悼式 令和7年8月15日(金)(日本武道館)

 本日、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たり、全国戦没者追悼式に臨み、さきの大戦においてかけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします。

 終戦以来80年、人々のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、誠に感慨深いものがあります。戦中・戦後の苦難を今後とも語り継ぎ、私たち皆で心を合わせ、将来にわたって平和と人々の幸せを希求し続けていくことを心から願います。
 ここに、戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ、過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、全国民と共に、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。

 

 

〇産経新聞🔗「苦難を今後とも語り継ぐ」 天皇陛下、改めて思い お言葉の変遷にみる平和への祈り

 先の大戦終結から80年を迎えた15日、天皇陛下は全国戦没者追悼式の「お言葉」の中に、惨禍の記憶や教訓を語り継ぐことへの願いを盛り込まれた。戦争体験者が高齢化する中、各地を巡る「慰霊の旅」を通じてご自身が体現してきた次世代への継承という強いお気持ちが、改めて示されたものだといえる。

 

 「戦中・戦後の苦難を今後とも語り継ぎ、私たち皆で心を合わせ、将来にわたって平和と人々の幸せを希求し続けていくことを心から願います」

 

 追悼式に臨んだ陛下は、皇后さまとともに式壇中央の標柱の前に立ち、正午の時報に合わせて黙禱(もくとう)された。続くお言葉の中でこう述べ、静かに頭を下げられた。

 

 戦後80年に際し、陛下が「戦中・戦後の苦難を今後とも語り継ぎ」という文言を加えられたことについて、宮内庁幹部は「ご自身も戦争を直接知らない世代。記憶や教訓を受け継ぐ重さ、難しさに向き合いつつ、国民に平和への願いを呼びかけられたのだろう」と推察する。