ようやく出入国在留管理庁が動きました。国会の場であれだけ「川口クルド人問題」が語られたら、動かざるを得ないですよね。ということで「不法滞在ゼロプラン」です。
〇出入国在留管理庁🔗「国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン」について
これまで、ルールを守る外国人を積極的に受け入れる一方で、我が国の安全・安心を脅かす外国人の入国・在留を阻止し、確実に我が国から退去させることにより、円滑かつ厳格な出入国在留管理制度の実現を目指してきました。
しかし、昨今、ルールを守らない外国人に係る報道がなされるなど国民の間で不安が高まっている状況を受け、そのような外国人の速やかな送還が強く求められていたところ、法務大臣から、法務大臣政務官に対し、誤用・濫用的な難民認定申請を繰り返している者を含め、ルールを守らない外国人を速やかに我が国から退去させるための対応策をまとめるよう指示がありました。
その結果として、「入国管理」、「在留管理・難民審査」、「出国・送還」の3つの段階に分け、各段階における具体的な対応策を「国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン」としてまとめました。
〇出入国在留管理庁🔗「国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン」
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〇🔗入管庁が「不法滞在ゼロプラン」護送つき強制送還3年で倍増 送還拒む3千人、5年で半減
”出入国在留管理庁は23日、退去強制命令を受けた外国人の速やかな帰国実現を柱とした新たな計画「不法滞在者ゼロプラン」を公表した。複数の数値目標を設定。入管職員の護送を伴う強制送還者数を3年後に倍増させ、退去強制命令が確定しても日本にとどまる「送還忌避者」を2030年末までに半減する。
入管庁によると、不法滞在などで退去強制命令を受けても、難民認定申請中であることなどを理由に帰国しない送還忌避者は24年末に約3千人いた。
難民申請中の強制送還は認められなかったが、24年6月施行の改正入管難民法で、申請が3回目以降の人は「難民認定すべき相当の理由」を示せなければ送還できるようになった。今回のプランでは申請3回目以降の外国人らを中心に、護送つき送還を進めると明記した。”
〇🔗「ルール守らない外国人に厳格な対応徹底」と鈴木法相 「不法滞在者ゼロプラン」で決意
”鈴木馨祐法相は23日、閣議後の記者会見で、難民認定申請の乱用や誤用を防止するため、「国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン」を取りまとめたと発表した。日本への「出入口」と滞在中の不正対策を強化し、数値目標も設定。退去強制が確定した外国人の「居座り」などを防ぎ、将来的に不法滞在者ゼロを目指す。”
゛プランは不法滞在などのルールを守らない外国人に対する国民不安を解消を目指して、鈴木法相が取りまとめを指示したという。”
鈴木法相は会見で、「ルールを守る外国人を積極的に受け入れる一方で、守らない外国人に厳格な対応を徹底し、国民の安全、安心を守りつつ、共生社会の実現に全力を尽くしていきたい」と話した。”
〇🔗「アバレルヨー」送還拒否5年で半減 難民申請繰り返すクルド人ら重点 不法滞在ゼロ計画
゛「ルールを守る外国人を積極的に受け入れる一方で、守らない外国人は速やかに国外退去させる。将来的には不法滞在者ゼロをしっかりと目指していく」鈴木馨祐法相はこの日の閣議後記者会見でこう決意を述べた。”
入管庁によると、昨年末時点の不法滞在者約7万4千人のうち、強制送還が確定しても帰国を拒む送還忌避者は3122人。このうち仮放免者が2448人と約8割を占め、国籍別ではトルコが最多で579人。多くは埼玉県川口市に集住し難民認定申請するクルド人とみられる。
今回の計画では、送還忌避者の中でも、昨年6月の改正入管難民法施行で送還が可能になった難民申請3回目以降の人や、重大犯罪者を中心に、入国警備官ら護送官つきの強制送還を進めると明記。昨年に過去最多の249人だった護送官つき送還を、3年後に倍増させる目標を掲げた。”
以上が直近の行政府の動きです。続いて、東洋英和女学院大の滝沢三郎名誉教授の現地調査報告書に関する記事です。
〇🔗ビザ免除クルド人と必要なスリランカ人、共通点は「経済移民」専門家調査、クルド人は反論
゛滝沢教授は元国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日代表。昨年3月にトルコのクルド人地域で、11月にはスリランカでそれぞれ現地調査し、先月28日の政治社会学会・移民難民研究部会で報告した。
「彼らは日本での就労を求める経済移民であり、難民ではない」”
゛スリランカは2009年の内戦終結後も経済困難が続き、22年の経済危機以降はインフレが進行。もともと国策で進めてきた海外への出稼ぎが拡大しているという。”
゛滝沢教授は「トルコはスリランカと違って移民送り出し政策を取っていないにもかかわらず、特定地域のクルド人が経済移民として、ビザ免除で来日しやすい日本を目指している。正常化には入国審査の厳格化や難民審査の迅速化が必要だ」と指摘する。”
おまけで、3番目の記事に「アバレルヨー」と書かれている内容が2023年9月の記事にありましたので載せます。
〇🔗「アバレルヨー」絶叫、放尿、脱糞も 不法滞在者、強制送還の実態 チャーター機代2億円超
゛送還忌避者をめぐっては、深刻な事例が後を絶たない。入管庁関係者によると、トルコ国籍の男の場合、搭乗時に突然、「アー、アー」と叫んで暴れ、放尿して抵抗、機長が搭乗を拒否した。1週間後に再度試みたが、男は「アバレルヨー」と大声で宣言して再び暴れ、警備官らが両手足を押さえてようやく帰国便に乗せたという。モロッコ国籍の男は搭乗前に警備官を殴り、別の警備官らが頭を押さえるなどして送還した。こうした様子はすべてビデオに収められている。搭乗後に放尿や脱糞したり騒ぎ続けるケースでも、警備官は隣の座席で帰国先まで付き添うという。”
゛令和4年末に送還忌避者として国内に残っている人は前年より約1千人増え、累計で4233人。最多はトルコ国籍の約600人で、多くはクルド人とみられる。全体の9割以上は入管施設への収容を一時的に解かれた「仮放免」の立場で、半数程度は難民認定申請中という。”