23日の乾正人氏の記事「1月20日に『戦後』は終わった 進次郎に明日はあるのか」に掲載されていた、米政治学者のジェラルド・カーティス教授の講演内容になります。
乾氏の記事に触発されて、youtyubeの日本記者クラブで22日に開催された「戦後80年を問う」という講演会をみて、カーティス教授の発言内容が皆さんに知っていただきたい内容でしたので、どのようにまとめるか悩んでしまいました。
文字起こしまでは出来ませんが、重要な内容だけでも書き記しておきたいので、数回にわたってブログに載せていきます。今日は、講演の始まり20分の主要な内容を下に載せています。
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乾氏は、「戦後80年を問う」というテーマでのカーティス教授の講演会の司会を務めておられました。
”最も印象に残っているのは、「今年1月20日に日本の戦後は終わった」という指摘である。1月20日は、トランプ米大統領が就任した日である。
根っからの米民主党支持者だった(今は米民主党に厳しい見方をしている)先生は、トランプ氏が繰り出す関税をはじめ数々の政策に批判的だが、「米国中心の世界秩序は、トランプの再登板で名実ともに終わりを告げた。日本の戦後も当然終わった。そのことを日本の為政者は真正面から受け止めていない」と言う。”
確かに石破茂政権は、トランプ関税やコメ価格暴騰など、即対応が必要な課題に振り回されており、「ポスト戦後」に向けた骨太の戦略なぞ、誰も考えていない。
トランプ再登板が、安全保障も経済も米国に依存し過ぎてきた戦後日本の「国のかたち」を根本的に改める絶好の機会になることは、何度も書いてきた。そのためには米国依存の元凶になっている憲法を改正せねばならないのは、自明の理である。”
1時間32分の映像のうち20分の映像の主要な内容です。(残りの部分は後日報告します)
1.トランプは保守主義ではなく、革命家であり、中国の文化革命のアメリカ版をやろうとしている。
2.トランプ政権の目標
(1)戦後80年続いてきたアメリカと日本の同盟関係のように、同盟国日本が得をしてアメリカが損をするという体制を壊して、アメリカファーストで、外交をディール(取引)でアメリカの利益を確保する。
(2)三権分立を弱めて、行政府というよりも大統領個人に権力を集中する。
(3)政府機関、大学、営利団体、マスコミからいわゆるリベラリズムを排除する。
3.「戦後80年続いてきた世界秩序が崩れて、過去の体制を再建できない」という認識が必要。トランプ以降も元に戻ることはないと思う。
以下、次回。
ぜひ、youtubeの映像を見てください。
〇🔗「戦後80年を問う」(7)ジェラルド・カーティス コロンビア大学名誉教授 2025.5.22